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先日、NHK-BS で、ヒッチコックの「鳥」 The Birds 1963 を久々に見ました。オープニ
ングのキャストロールを見てたら、Veronica Cartwright とあります。 ありゃ? ヴェロニカ・カートライトといえば、「エイリアン」1979 で、宇宙貨物船ノス トロモのクルーの1人で無残にエイリアンに殺されてしまう女優さんではないですか。 「鳥」の製作年を考えれば、子役だよなぁ〜と映画を見てましたら、弁護士役のロッド・ テイラーの妹役の女の子がそれらしい感じ。眼のギョロッとした感じがいかにもの雰囲気。 Wikipedia の「映画 鳥」の項には、ありがたいことに役名と俳優の対応表があり、この 予想が当たっているのがすぐにわかりました。ヴェロニカ嬢、1949年生まれなので、この 作品のときは14才ぐらいなんですね。おまけにティッピィ・ヘドレンを怖い形相で見つ める、ロッド・テイラーの母親役がジェシカ・タンディ。この人「ドライビング ミス デ イジー」1989で、アカデミー主演女優賞を史上最年長(80才)で受賞した名女優です。 古い作品を見直すと、意外な発見がたまにあるもんです。 |
2010年12月18日 15時37分49秒
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Old boy 監督 パク・チャヌク 製作総指揮 キム・ドンジュ 製作 イム・スンヨン 脚本 ファン・ジョユン、イム・ジュニョン、パク・チャヌク 原作(マンガ) 作/土屋ガロン、画/嶺岸信明 撮影 チョン・ジョンフン 美術 リュ・ソンヒ 音楽 チョ・ヨンウク 衣装 チョ・サンギョン 出演 チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン、チ・デハン オ・ダルス、キム・ビョンオク 製作 SHOW EAST (2003) 韓国映画 第57回カンヌ国際映画祭(2004年5月開催)グランプリ(審査員特別大賞)受賞。最高賞 となるパルムドールは惜しくも逃しました。グランプリが最高賞じゃない、というのはま ぎらわしいですねぇ。このときのパルムドールは、マイケル・ムーア監督「華氏911」。 時流にのったセンセーショナルな作品とはいえ、デキは「OLD BOY」がはるかに上。 「華氏911」なんぞ、あと10年もしたらカンペキに忘れ去られるでしょう。 15年間わけがわからない監禁生活を強いられた男が復讐に燃える。なぜ監禁されたのか、 なぜ15年で突然解放されたのか、、キツい話です。でもスゴイ、、、脚本が素晴らしい。 主演のチェ・ミンシクの演技も鬼気迫るものがあります。タランティーノ監督が絶賛し た、という気持ちがよくわかります。久々にズッシリとくる映画を見たなぁ、という印象 です。 |
2004年04月24日 10時42分28秒
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スチームボーイ 原案・脚本・監督 −−−−− 大友克洋 脚本 −−−−−−−−−− 村井さだゆき 総作画監督 −−−−−−− 外丸達也 エフェクト作画監督 −−−− 橋本敬史 美術監督 −−−−−−−− 木村真二 CGI監督 −−−−−−−− 安藤裕章 演出 −−−−−−−−−− 高木真司 テクニカルディレクター −− 松見真一 デジタルコンポジット −−− 佐藤光洋 編集 −−−−−−−−−− 瀬山武司 音楽 −−−−−−−−−− スティーブ・ジャブロンスキー 音響監督 −−−−−−−− 百瀬慶一 製作 −−−−−−−−−− STEAMBOY製作委員会(2004) 制作 −−−−−−−−−− サンライズ 配給 −−−−−−−−−− 東宝 声の出演 レイ 鈴木 杏 スカーレット 小西真奈美 ロイド 中村嘉葎雄 エディ 津嘉山正種 ロバート 児玉 清 デイビッド 沢村一樹 サイモン 斉藤 暁 アルフレッド 寺島 進 製作期間9年、総製作費24億円、126分の大作。 でも、正直言ってがっかり、、、大友さん、やっても〜たぁという印象。絵はいいんで すよ、絵は。CGも違和感なく使われてますし。でも脚本が、、、これといったヒネリ はないし、山場も貧相。2時間見てよかったぁというカタルシスなし。声優陣はみんな がんばっていい味だしてます。また、スカーレットの顔の作画は抜群でした。微妙な 表情がきれいな線で表現されています。 映画の「AKIRA」('88) が、原作のマンガの連載が終わる前に製作されたため妥協の 産物のようなラストでガッカリだったので、またしても、、という印象。 ハリウッドの映画関係者へのインタビューによると、みんなが口を揃えて言うのは 「脚本が一番大事」。 大友さんと関係はないですが、スクウェアが150億円つぎこんだという「FINAL FANTASY」('01) もCGのレベルは高いものの脚本がダメダメ、、、日本人の感性で 見ても、SFファンの感性で見ても、ありゃりゃ〜ダメじゃ〜ん、という印象でした。 結果として大コケしたようで。 大友さんの、その他の映像作品としては、ワールド・アパートメント・ホラー('91) うわ、未見だ。メモリーズ('95) これは良かった。細かい点で文句はありますが、 全体的にはよくできてます。 なんなんだろうなぁ、しっかりした原作があっても映画になると脚本がダメになる。 原作者の意図とは違う方向、あるいは希釈したような話になる。「童夢」を大友さん の好きなように原作を生かした形でアニメにする、なんてことはできないものですか ねぇ、、、 大友さんは、この脚本に心の底から満足しているんだろうか、はなはだ疑問。 |
2004年03月31日 06時58分37秒
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1969(昭和44)年に、37歳の若さで亡くなった市川雷蔵さん。今年(2004年)はデビュー50年
にあたり、全国の映画館で記念上映が行われるそうです。 「陸軍中野学校」「濡れ髪」「忍びの者」各シリーズ、といろいろな作品がありますが、やは り雷蔵さんといえば「眠狂四郎」シリーズ。柴田錬三郎原作である狂四郎は、鶴田浩二、江見 俊太郎、松方弘樹、平幹二朗、田村正和、林与一、片岡孝夫、GACKT (2010年、舞台)と いろいろな人が演じていますが、やっぱり雷蔵さんが一番です。
雷蔵さんの戒名は「大雲院雷蔵法眼日浄居士」。映画デビューから15年、その短い俳優 人生で出演した作品は158本。かえすがえす惜しい人を早々に失ったものです。 | ||||||||||||||||||||||||||
2004年10月29日 07時32分16秒
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監督/原作/キャラクターデザイン 今 敏 脚本 今 敏、信本敬子 音楽 鈴木慶一 声の出演 江守徹、梅垣義明、岡本綾、他 東京ゴッドファーザーズ製作委員会(2003) 「パーフェクトブルー」(1997)、「千年女優」(2001)に続く、今敏監督作品第3作。 前2作が、絵的にはよくできていても脚本の詰めがイマイチだなぁと感じたのに対し、 これはいいですねぇ。クリスマスに赤ちゃんと3人の男、どこかで聞いたような設定で はありますが、、、。丁寧な背景、緻密な脚本、ラストまできっちり作られています。 生意気な言い方をすると「今監督、こなれてきたなぁ」 声優初挑戦という岡本綾もいい感じでがんばっています。 いろいろな賞もとっている様子で、キネ旬での読者ベストテンで3位。さすが、キネ旬の 読者はお目が高い! |
2004年05月25日 06時55分16秒
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スティーブン・セガールの映画が好きでたいてい見てるんですが、先日、DVDにて、
「奪還 アルカトラズ」 Half Past Dead (2002) を見てたら、どこかで見た顔だなぁという 感じの(おばさんの)女優さんが FBI捜査官役で登場してきました。誰だっけ〜と悩みつつ 最後のキャストロールを見てると Claudia Christian 、、、。あっ! そうそう! ビックリ〜 「ヒドゥン」 Hidden(1988)で、ナイトクラブの妖艶な踊り子役だったクラウディア・クリ スチャンではないですか〜。この「ヒドゥン」という作品、低予算ながらテンポのいいSFア クションの作品で、お気に入りの1本です。 歳月、人を待たず、とはまさにこのこと。あの C.クリスチャンが貫祿のある捜査官役。 しかしなぁ、今年38歳、年齢より老けてるなぁ、う〜む。 |
2004年03月08日 23時44分49秒
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DIVA 監督・脚本 ジャン・ジャック・ベネックス 脚本 フィリップ・ルスロ 音楽 フィリップ・コスマ 出演 フレデリック・アンドレイ リシャール・ボーランシェ ウィルヘルメニア・フェルナンデス チュイ・アン・リュー フランス映画 (1981) 1982 全米批評家協会賞 撮影賞受賞 〃 英国アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート ジャン・ジャック・ベネックス監督のデビュー作。傑作です。 サスペンス、恋、アクション、映像美、そして音楽。見事にまとまっています。 オペラマニアの青年ジュールが、ファンであるオペラ歌手シンシア(ディーバ)ホーキンス の歌声を秘かに録音したテープと、もう1つ、売春組織の黒幕の正体を暴いたテープ。 この2つの争奪が絡み合いストーリーは進行していきます。 フランスで記録的なロングラン。私自身、何度も見たくて「ぴあ」を片手に名画座を渡り 歩きました。 リシャール・ボーランシェ、何をやってるのか、よくわからない謎の男を好演しています。 この作品で初めて注目したんですが、リュック・ベッソン監督の「サブウェイ」(1984)に 出演してたらしく、う〜ん、見ているのに印象に残っていない。なんてこった。 「コックと泥棒その妻と愛人」(1989)では実にシブい役どころ。 「タンゴ」(1992)では飄々とした実にいい雰囲気。 サングラスをかけ、なんでもかんでも嫌いな殺し屋を演じているドミニク・ピノン。 「エイリアン4」(1997)で電動車イスの宇宙海賊を演じてましたが、 「アメリ」(2001)での疑り深いカフェの常連役のほうが真骨頂でしょう。 この作品で知ったこと。ディーバ、シンシア・ホーキンスが言うには「ジュール」という 名前は古風な名前だとか。日本でいえば、太郎とか一郎あたりでしょうか。彦左、 権左衛門なんてことはないだろうなぁ、さすがに (笑) |
2003年03月25日 00時18分48秒
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Babette's Feast
監督・脚本 ガブリエル・アクセル キャスト ステファーヌ・オードラン(バベット) ハンネ・ステンスゴー(フィリパ (若)) ボディル・キェア(フィリパ (老)) ヴィーベケ・ハストルプ(マーチネ (若)) ビアギッテ・フェザースピール(マーチネ (老)) ジャン・フィリップ・ラフォン(アシール・パパン) グドマール・ヴィーヴェソン(ローレンツ・ローウェンハイム (若)) ヤール・キューレ(ローレンツ・ローウェンハイム (老)) 原作 イサク・ディネーセン(カーン・ブリクセン) 文庫は、ちくま文庫から、単行本は筑摩書房・リブロポートから刊行されています。 1985年度のアカデミー賞作品賞である「愛と哀しみの果て」の原作「アフリカの日々」 の作者でもあります。 音楽 ペア・アヌゴー デンマーク映画(1987) ![]() ![]() しみじみしたドラマを見たいと思ったら、この映画。 1987年度のアカデミー賞外国語映画賞受賞作品。 デンマークの貧しい村に、やつれてたどり着いたバベットは、敬虔な信仰に生きる姉妹の もとに身を寄せます。貧しいけれど静かで落ち着いた日々がすぎてゆく中で、ある日、宝 くじで大金を手に入れたバベットがすることは、、、 人生の中でただ一度の出会い、それを人はどうするのか。 芸術家とはどういうものか。一つのものを生涯、大切に抱いていく、とは。 「名作というものは多義的な内容をもつものである」という言葉があります。この作品も そうした例の1つです。 残念ながらレンタルビデオ店ではあまり見かけません。こういう、ちょっと昔で地味な作品 はおそらく回転率が悪いんでしょう。 ポスターやLDでは、姉妹をモチーフにしたイラストがめちゃくちゃ素敵です(LD全盛の頃、 店頭にないため取り寄せてもらいました)。 DVDのジャケットは、映画のシーンを使っているだけなのでつまんないです。 <<< 2011年、HDマスターのDVDが発売されました。ジャケットは上左の素敵なイラス トを用いているようです。2011/11/27 >>> ラストで、バベットが芸術家について姉妹に語ります。自称「絵描きのなりそこない」で ある私は、このラストを見るたびに目が熱くなります。 いろいろな映画を見ていると、時に、自分にとって宝石のような作品と出会うことがあり ます。私にとって、この作品はそういう1本です。 余談ですが、晩餐会のときにバベットが着ている白いエプロン(上の写真)、清楚でかわ いいなぁ (^^* |
2003年03月22日 23時20分12秒
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千年女優
監督、原案、脚本、キャラクターデザイン 今 敏 脚本 村井さだゆき キャラクターデザイン、作画監督 本田 雄 作画監督 井上俊之、濱洲英喜、小西賢一、古屋勝悟 演出 松尾 衡 音楽 平沢 進 製作 「千年女優」製作委員会(2001) 日本のアニメはジャパニメーションと呼ばれ評価が高いですが、この作品をご覧になった方、 おもしろかったですか? 私はイマイチでした。狙いはわかるんですけど、主人公の昔話を 再現しつつ、1つの動機づけだけで一気に最後まで突っ走る、というのは、作品全体をみた 場合、「え?これだけなの?」という印象でした。 確かに作画・動画、共に見事ですし演出もいい。でも全体を見渡すと、う〜〜ん。 今敏氏は、 「老人Z」(1990)で美術設定。 笑える、いい作品でした。江口寿史が参加したアニメでは最高傑作ではなかろうか。 「ハ〜ル〜コさ〜〜ん」 (笑) 「MEMORIES/彼女の想いで」(1992)で脚本・美術設定。オムニバス作品。 ・<彼女の想いで> 原作のマンガよりもクサイ脚本になってしまってイマイチ。 ・<最臭兵器> 最後のオチまで、実にいい感じで大好きな作品。 ・<大砲の街> 絵のタッチがいいです。戦争に「勤務」する不気味さ。シーンを連続 してつなげた、全体が1ショット演出の作品と称していますが、蒸気の煙で画面 を満たしてのシーンの切り換えがあり、これで1ショットなの?と疑問あり。 「機動警察パトレイバー2」(1993)で美術設定・レイアウト。 実にシブイ作品でした。いい脚本ですがマニア向けのような気も。 劇場版はエンタテイメント性の強い1作目のほうが好きです。 3作目は、、う〜む、なんだかなぁ〜、ここまで第2小隊を外していいの? の世界。 「パーフェクトブルー」(1997)初監督。 これは、、う〜ん。イマイチですねぇ。脚本の詰めに難アリ 等々で活躍されていますが、「パーフェクトブルー」と「千年女優」は脚本の完成度が いま一つという気がしてなりません。絵として、とても見事な作品なだけに残念です。 |
2003年03月20日 06時46分34秒
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